【初心者必見】保護猫の飼い方完全ガイド！お迎え準備を徹底解説

「猫を飼いたいけど初めてで不安」「保護猫に興味があるけど、初心者でも大丈夫?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

日本では年間3万頭以上の猫が殺処分されており、その多くは飼い主を待つ保護猫たちです。しかし保護猫には「問題がある」「初心者には難しい」といったネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃいます。

この記事では、猫の飼育経験がゼロの方でも安心して保護猫を迎えられるよう、保護猫をおすすめする理由から具体的な迎え方、必要な準備、飼い方のコツまで、徹底的に解説します。保護猫との幸せな暮らしを始めるための完全ガイドです。

初心者こそ保護猫がおすすめ！手厚いサポートで安心スタート

猫の飼育が初めての方にこそ、「保護猫」をおすすめします。

保護猫を譲渡する団体は、猫の性格や特徴を熟知しており、あなたの生活環境に最適な猫をマッチングしてくれます。さらに、譲渡前には「家庭環境のヒアリング」や「自宅訪問によるチェック」「譲渡後も継続的なアドバイス」を受けられます。

初期費用も、ペットショップやブリーダーから猫を購入する場合は数十万円かかることがありますが、保護猫の譲渡費用は数万円程度。すでにワクチン接種や避妊・去勢手術が済んでいることも多く、コストを抑えながら社会貢献にもなる、まさに一石二鳥の選択なのです。

その費用は、次の新しい保護猫の避妊・去勢代に使われます。

なぜ猫初心者に保護猫がおすすめなのか?5つの理由

理由1：専門家の手厚いサポートが受けられる

猫を初めて飼う方が最も不安に感じるのは、「ちゃんとお世話できるかな」「トラブルが起きたらどうしよう」という点でしょう。保護猫を迎える場合、保護団体やシェルターのスタッフが、猫の飼育方法について丁寧にアドバイスしてくれます。

オンラインや本で調べても解決策がすぐ見つからない問題も、経験豊富なスタッフに相談すれば、的確なアドバイスがもらえます。

さらに、譲渡前には家庭環境についてヒアリングを受け、自宅訪問により危険な物がないかのチェックも受けられます。

理由2：猫の性格や特徴を事前に把握できる

ペットショップで一目惚れして購入した場合、家に連れて帰ってから「思っていた性格と違う」「予想以上に活発で大変」といったミスマッチが起こることがあります。

人懐こいか、シャイか、活発か、のんびり屋か、子供や他の動物との相性はどうかなど、詳細な情報を教えてもらえます。

あなたの家庭環境やライフスタイル(一人暮らし、子供がいる、共働きなど)に合った猫をマッチングしてもらえるため、ミスマッチのリスクが大幅に減るのです。

理由3：医療ケアが済んでいることが多い

保護猫の多くは、シェルターにいる間に以下の医療ケアを受けています。

• ワクチン接種:感染症予防のための必須ワクチン
• 寄生虫の治療:ノミ・ダニ・回虫などの駆除
• 避妊・去勢手術:望まない繁殖を防ぐための手術
• 健康診断:獣医師による健康チェック

これらの医療費は通常、譲渡費用に含まれています。

理由4：譲渡費用が圧倒的にリーズナブル

保護猫の譲渡費用の相場は「数万円」程度です。一方、ペットショップやブリーダーから猫を購入すると、生体費用だけで「数十万円」かかることも珍しくありません。

• 生体費用：15万円〜50万円
• ワクチン接種費用：5,000円〜10,000円
• 避妊・去勢手術：2万円〜4万円
• 初回健康診断：5,000円〜10,000円

合計で20万円〜60万円近くになることも。

理由5：社会貢献になり、命を救える

日本では年間3万頭以上の猫が殺処分されています。保護猫を迎えることは、一つの命を救うことに直結します。

「かわいそうだから保護猫を選ぶ」のではなく、「自分にとっても、猫にとっても、社会にとってもメリットがある選択」として、保護猫を前向きに検討してみてください。

保護猫の迎え方：7つのステップ

それでは、実際に保護猫を迎えるまでの具体的なステップをご紹介します。

ステップ1：保護猫と出会う方法を選ぶ

保護猫と出会える場所は、以下の通りです。

• 譲渡会:保護団体が定期的に開催する里親募集イベント
• 保護猫カフェ:くつろぎながら保護猫とふれあえる場所
• 動物愛護センター・保健所:自治体が運営する保護施設
• 民間の保護団体:NPO法人やボランティア団体
• 里親募集サイト:ペットのおうち、ジモティーなど
• SNS:TwitterやInstagramでの里親募集投稿
• 動物病院:病院内での里親募集掲示

普通の猫カフェのようにくつろぎながら、複数の保護猫とふれあえるため、相性の良い猫をじっくり探せます。スタッフとも気軽に相談でき、ミスマッチが少ない探し方といえるでしょう。

ステップ2：気になる猫を見つけたら申し込み

この段階で、以下のような情報を求められることが多いです。

• 住まいの状況(持ち家か賃貸か、ペット可か)
• 家族構成(同居人の有無、家族の同意があるか)
• 飼育経験の有無
• 在宅時間(一人暮らしの場合、留守時間はどれくらいか)
• 先住ペットの有無

正直に答えることが大切です。

ステップ3：面談を受ける

申し込み後、保護団体のスタッフと面談を行います。

• なぜ猫を飼いたいのか
• 猫に求める性格やタイプ
• 生活環境や家族構成の詳細
• 経済的な余裕はあるか
• 最期まで責任を持って飼えるか

面談は「審査」のように感じるかも知れませんが、「最適なマッチングのための対話」です。スタッフや保護主は、あなたと猫の両方が幸せになれるよう、真剣に考えてくれます。

また、この時に猫の飼育方法についてもアドバイスを受けられます。不安なことや疑問点は、遠慮なく質問しましょう。

保護団体の方々は、猫をとても大切に保護しておられます。

ステップ4：自宅訪問を受ける

多くの保護団体では、譲渡前に自宅訪問を行います。これは、猫が安全に暮らせる環境かをチェックするためです。

チェックされる主な項目:

• ペット可の住まいか(賃貸の場合、契約書を確認)
• 脱走防止対策(窓や玄関の戸締り)
• 危険な物がないか(観葉植物、電気コード、小さな物など)
• トイレやケージを置くスペースがあるか

「家の中を見られるのは抵抗がある」と感じる方もいるかもしれませんが、これは猫の安全のための大切なステップです。

ステップ5：トライアル期間

正式譲渡の前に、1週間〜1ヶ月程度の「トライアル期間」が設けられることがほとんどです。この期間中、実際に猫を自宅に迎えて、一緒に暮らしてみます。

トライアル期間中は、以下のような点を確認します。

• 猫が新しい環境に慣れているか
• 家族全員が猫と良好な関係を築けているか
• 猫アレルギーが出ないか
• 想定していた生活リズムで飼えるか

無理をして飼い続けることは、猫にとっても不幸です。

ステップ6：正式譲渡

トライアル期間が無事に終了し、「この子と一緒に暮らしたい」と確信できたら、正式譲渡の手続きを行います。

相場は数万円程度で、内訳は以下の通りです。

• ワクチン接種費用
• 避妊・去勢手術費用
• 寄生虫駆除費用
• 健康診断費用
• 保護団体の運営費(一部)

譲渡契約書にサインをし、正式に里親となります。

ステップ7：譲渡後のフォロー

多くの保護団体では、譲渡後も定期的に連絡を取り、猫の様子を確認します。写真を送ったり、近況を報告したりすることが求められる場合もあります。

何か困ったことがあれば、いつでも相談できる頼れる存在として、保護団体のスタッフとの関係を大切にしましょう。

初心者が準備すべき猫グッズ12選

猫を迎える前に、必要なグッズを揃えておきましょう。初期費用の目安は2万円〜5万円程度です。

必須グッズ7選

1. キャリーケース(3,000円〜10,000円)

猫を自宅に連れてくる際、動物病院に行く際に必須です。

2. ケージ(5,000円〜20,000円)

特に初心者の方には必須です。ケージ内にトイレや必要なものを置くことで、猫の行動範囲を把握しやすくなります。

3. トイレ本体と猫砂(2,000円〜5,000円)

猫は本能的に「砂」がある場所をトイレだと認識します。飼い始める前にトイレを用意しておくと、排泄の失敗を防げます。

最初は保護団体で使っていたものと同じタイプを使うと、猫が戸惑わずに済みます。

4. キャットフード(2,000円〜5,000円/月)

総合栄養食と書かれたキャットフードを選びましょう。ドライフード(カリカリ)とウェットフード(缶詰・パウチ)があり、併用するのがおすすめです。

5. 食器と水入れ(1,000円〜3,000円)

ご飯用と水用の2種類を用意します。プラスチックは雑菌が繁殖しやすいため、「ステンレス」や「陶器」がおすすめです。猫によっては、嘔吐しやすい子もいますので、高さがある程度あった方が猫にとっても食べやすいですし嘔吐しにくいと言われています。

6. 爪切り＆爪とぎ(500円〜3,000円)

人と暮らす猫は、猫は定期的に爪切りをした方が良いです。家具や洋服が傷みやすくなったり、猫の引っかき傷ができてしまう可能性があるからです。

爪研ぎは、準備hしておかないと家の壁や柱などで爪とぎをしてしまうかもしれません。猫の爪とぎには段ボール製、木製、布製など様々なタイプがあります。

7. おもちゃ(500円〜2,000円)

猫じゃらし、ボール、ぬいぐるみなど。猫は遊びを通して運動し、ストレスを発散します。コミュニケーションツールとしても重要です。

あると便利なグッズ5選

8. キャットタワー(5,000円〜30,000円)

猫は高い場所を好みます。

9. ベッド・クッション(1,000円〜5,000円)

猫専用のベッドやくつろぐ場所になります。

しかしすぐに使ってくれない場合もあります。
その猫ちゃんの匂いがついたタオルなどを新しく準備したベッドなどに置いて匂いをつけてあげると、自分の匂いがするので、すぐに使ってくれるようになる場合もあります。

10. 首輪(500円〜2,000円)

脱走した時のために、連絡先を書いた迷子札付きの首輪をつけるのがおすすめ。引っかかると外れる安全設計のものを選びましょう。

11. ブラシ(1,000円〜3,000円)

毛玉や抜け毛対策に。猫の毛の長さや毛質に合わせて選びます。

12. 体重計(2,000円〜5,000円)

健康管理のために、定期的に体重を測ることが大切です。人間用の体重計でも代用可能ですが、猫を抱いて測る必要があります。

猫を迎えた最初の1ヶ月：７つのポイント

猫を自宅に迎えた後、最初の1ヶ月は特に重要です。以下のポイントを押さえましょう。

ポイント1：最初は一部屋で過ごさせる

いきなり家全体を自由にさせるのではなく、まずは一部屋(理想はトイレを置く部屋)で過ごさせます。

ポイント2：無理に触らない

猫が自分から近づいてくるまで、無理に触ったり抱っこしたりしないことが大切です。新しい環境に慣れるまで、猫のペースを尊重しましょう。

ポイント3：トイレの場所を教える

猫がそわそわしている、辺りの匂いを嗅ぐなどのサインが現れたら、トイレスペースに連れて行ってください。

ポイント4：爪とぎの場所を教える

「ここで爪をといでいいんだよ」と教えることで、家具での爪とぎを防げます。

ポイント5：基本的に家の中で飼育する

外に出る習慣があった猫でも、基本的には家の中での飼育を勧められる場合が多いと思います。住環境にもよりますが、放し飼いにしてしまうと交通事故のリスクがあるからです。

マンションで買う場合は、ベランダや窓からの転落事故を防ぐために絶対に外に出ないように気をつけましょう。

ハーネスや専用ケージで猫を一緒に旅行に連れて行く場合でも、新しい環境に慣れる前に外に出ると、迷子になったり、パニックを起こしたりする危険があります。

ポイント6：早めに動物病院で健康診断

保護猫は健康診断を受けていることが多いですが、お迎え後1週間以内に、かかりつけの動物病院で健康診断を受けることをおすすめします。何かあった時にすぐ相談できる、信頼できる獣医師を見つけておくことが大切です。

ポイント7：先住ペットがいる場合は慎重に紹介

先住猫や犬がいる場合、いきなり対面させるのはNGです。まずは新しい猫と先住ペットの使っている玩具や物などを交換して、互いの匂いに慣れさせます。

猫初心者が知っておくべき5つの心構え

最後に、猫を飼う上で知っておくべき心構えをお伝えします。

心構え1：10年以上の責任を覚悟する

猫の平均寿命は15〜20年です。10年以上の長い期間、責任を持って面倒を見る覚悟が必要です。引っ越し、結婚、出産、転職など、ライフステージが変わっても、猫を最期まで飼い続けられるか、真剣に考えてください。

心構え2：経済的な負担を理解する

猫の飼育には、継続的な費用がかかります。

• 月々の維持費：1万円〜2万円(フード、猫砂、おもちゃなど)
• 年間の医療費：1万円〜3万円(ワクチン、健康診断など)
• 突発的な出費：病気や怪我の治療費、ペットホテル代など

経済的な余裕がないと、猫に十分なケアを提供できません。安定した収入があるか、貯金があるかを確認しましょう。

心構え3：猫中心の生活になることを受け入れる

猫を飼うと、長期の旅行や出張が難しくなります。ペットホテルやペットシッターを利用する必要があり、その分の費用もかかります。

また、室温調整や定期的な食事の時間など、猫中心の生活リズムになります。

心構え4：猫は「かわいい」だけではない

猫は「吐き戻し」をすることがあり、部屋を汚すこともあります。

明け方や夕方に活発になり、睡眠を妨げられることもあります。こうした「大変な面」も受け入れる心構えが必要です。

心構え5：すぐになつかなくても焦らない

保護猫は、新しい環境に慣れるまで時間がかかります。すぐになつかなくても、焦らず気長に構えましょう。

「最初は隠れてばかりだったのに、今では膝の上で寝るようになった」という変化を楽しんでください。

【猫の飼い方】よくある質問Q＆A

猫アレルギーが心配です。どうすればいいですか?

トライアル期間中にアレルギー症状が出ないか確認できます。事前に病院でアレルギー検査を受けるのもおすすめです。

一人暮らしでも猫は飼えますか?

はい、飼えます。ただし、急に帰れなくなった時のために、ペットシッターや友人など、サポートしてくれる人を事前に見つけておくことが大切です。

子猫と成猫、どちらが初心者向けですか?

成猫の方が初心者向けです。性格が安定しており、ハウストレーニングも済んでいることが多いためです。共働きなど留守が多い場合は、特に成猫がおすすめです。

保護猫は病気を持っていませんか?

シェルターで健康診断を受けているため、基本的には健康です。ただし、持病がある場合もあるので、事前にスタッフに確認しましょう。

譲渡を断られることはありますか?

はい、あります。ペット不可の住まいだったり、経済的な余裕がなかったりする場合、猫のために譲渡を見送られることがあります。これは猫の幸せを最優先に考えてのことです。

初めての猫との暮らし、不安もあるかもしれません。しかし保護団体のサポートを受けながら、一歩ずつ進んでいけば大丈夫です。

まとめ

猫初心者にこそ、保護猫がおすすめです。手厚いサポート、費用の安さ、社会貢献、そして何より「命を救える」という大きな意義があります。

大切なのは以下の5つです。

1. 保護団体のサポートを最大限活用する：不安なことは遠慮なく相談し、アドバイスを受ける
2. 自分のライフスタイルに合った猫を選ぶ：見た目だけでなく、性格や相性を重視する
3. 必要なグッズを事前に揃える：猫を迎える前に、環境を整えておく
4. 最初の1ヶ月は猫のペースを尊重する：無理に触らず、ゆっくり慣れさせる
5. 最期まで責任を持つ覚悟を持つ：10年以上の責任を負う覚悟で迎える

この記事で紹介した7つのステップ、12の必須グッズ、5つの心構えを参考に、保護猫との幸せな暮らしを始めてください。

保護猫を迎えることは、あなたにとっても、猫にとっても、そして社会にとっても、素晴らしい選択です。一つの命を救い、かけがえのないパートナーを得ることができる、人生を豊かにする決断となるでしょう。

「猫を飼いたい」と思ったら、まずは近くの保護猫カフェや譲渡会に足を運んでみてください。あなたを待っている、運命の一匹に出会えるかもしれません。

保護猫との暮らしが、あなたの人生に幸せと癒しをもたらしてくれますように!